Royue

80キロ離れた独居の母の介護を中心に起こったこと、その後の施設入所後のことを書いています。

介護35:久田恵さんの「母のいる場所」シルバーヴィラ向山物語を読んで・・色々な人にびっくり!

 

この本をたまたまブックオフで見つけました。表紙の「シルバーヴィラ向山」が老人ホームであったのと、たまたま、昔(2017年)、NHKのドキュメント72時間で、油壷にある老人ホームの話を見ていましたので、どんなところで、どんな人たちがいるのか興味があったのです。NHKでみた油壷の老人ホームでは、「お金のある人は、こういうところで余生を過ごしているんだ」という印象が鮮明に残っていました。

久田恵さんについては、どこかで聞いた覚えがあったのですが、大宅賞の受賞者だったのですね。

この本は2001年に出たもので少し古いのですが、久田さんが、脳血栓で倒れ失語症になったお母さんの在宅介護10年と、この「シルバーヴィラ向山」での2年半の介護の記録です。在宅介護の限界を感じた久田さんは、藤沢市の家を売って、介護の必要なお母さんを、要介護者用施設「シルバーヴィラ向山」に、元気なお父さんは、お隣の「アプランドル向山」に入所し、ご本人は、この近くに家を借りるという形での一大決心をされての施設介護です。興味深かったのは、この施設の経営者の自由な発想で、まあ言えば「なんでもOK」のことですかね。この話は、介護保険前のことなので、今とは少し状況が異なるかもしれませんが・・。面白いのは、ここは要介護者と介護する人(健常者)や健常者での入所者が混在なので、様々な催しがあったり、頻繁な飲み会や交流があり、その周りを普通に徘徊をしている人がいたりとか、入所者の様々な人生が垣間見えたり、また、入所の経緯も実話ですのでびっくりするようなことがいっぱいでしたね。元インテリや大企業OB、資産家、銀座のママ、保険長者等、様々な経緯が語られています。

また、本を読み終わって判ったのですが、2003年に紺野美沙子さん主演で映画化もされているんですね。調べてみると、NHKのBS2で放映されたようですが、ネット配信はなくて、貸出とか特殊な配給のようですね。

私が一番印象深かったのは、久田さんがお母さんをこの施設で最期を看取られた時のことですね。この辺りの克明な描写は今まで、あまり接したことがありませんでした。

読後に、この久田さんのことや、もちろん「シルバーヴィラ向山」のことも調べました。久田さんは、その後お父さんの介護もここでされ、他界されたこともわかりました。「シルバーヴィラ向山」は、ホームページでは、今も、この本にある「自由な何でもOK的な昔のDNA」そのままで、経営されているようですね。

 

なお、もしですよ、私の母91才が入所した場合の費用は、以下の通り(HPから私が勝手に要約すると)

 

●生涯コース (87歳以上)・・ <10年償却>
 前払金1,298万円~、食費・管理費(消費税込)・・月額149,620円、
 退去時の返戻金・・(前払金ー50万円)を利用月数での償却方式

簡単にいうと、要は月に10万円償却ということでしょう。つまり、月に25万円ということ。  これは、無理無理!!

 

www.silvervilla.com