Royue

80キロ離れた独居の母の介護を中心に起こったこと、その後の施設入所後のことを書いています。

コラム1:老い方について・・・仙台で86才の恩師に会って感じたこと

仙台で恩師Kさん86才(左)と私(右)

このブログは、介護について書き始めたのですが、介護に直接は関係のないテーマなので、老いに関するコラムとしました。

2023年9月7日から11日まで、私は趣味の自転車(ロードバイク)で、茨城空港から仙台まで行く旅をしていました。(少し、マニアックなので、最下段に補足を書きました。興味のある方は、HPも作っていますので、ご覧ください)

その旅は、完走目的もあるのですが、もう十数年会っていない恩師のKさんに会おうと考えての旅でもありました。

9月9日に、いわきから139キロ走って、仙台のすぐ南の岩沼に着き、すぐにKさんに電話をしたら、運よく電話をとってくれて、これも十数年ぶりで話すことができました。そして翌日の10日に仙台駅の少し手前の長町駅で13時半に会うことになりました。Kさん、現在86才。最近は年賀状だけになっていて、距離もあり、10数年ぶりの再会です。

もともと私は大阪出身なのですが、1979年4月の入社後の研修のあと、最初の赴任地がこの岩沼市になり、1979年秋に着任し、私の指導にあたってくれたのが、このKさんでした。ヘビースモーカーで、いつも神経質に指を震わせながら、何を話すにも「所謂」を最初に言い、当時ですから毎日、深夜までの仕事をこなし、激論をし、お酒を飲めば底なしで泥酔するほどで、「鬼軍曹」と呼ぶ人もいましたね。でも、私とはなぜか馬が合い、私は結局、2年ほどで「くび」というか飛ばされたのですが、その後、すぐに結婚した時に、結婚式に仙台から大阪へひとりだけ来てもらったのが、このKさんでした。Kさんとは、それ以降2004年から3年間の私の2回目の岩沼での勤務(単身赴任)の時に会って以来となっています。

実は、Kさんは仙台出身で東京の大学を出て、もともとは、大阪の私立の進学校のK学院の教師をしておられたのですが、その大阪で奥様を亡くされ、小さな息子さんを連れて仙台に帰って来ていたのでした。そして、なぜが、仙台では教師は続けず、1979年に私と同じ会社で働いていたという経緯がありました。だから大阪の土地勘もあるし、仙台出身ながら、大阪のこともよくご存知なのでした。

私は、リタイヤ後に、また仙台に行きたいこと、できればロードバイクの旅で、現役の時はほとんど通らなかったあの原発のある国道6号線を走り、かつ、Kさんに会えたらということでこの計画を温めていたのですが、今回これを実行して、たまたまその願いが叶ったのでした。

Kさんと会ってみてびっくりしたのは、頭の回転は変わらないというか、以前よりもシャープな感じさえ受け、滑舌?も以前よりも良くなっており、本人曰く「86.5才」にはとても見えないのです。また、どちらかというとバンカラで、もともと着るものもあまり関心がないようでしたし、当時は忙しかったので、髭もきっちり剃らず、野武士のような風貌だった記憶しかありません。

それが、今回会ってみて、すごくサッパリした風貌で、垢ぬけていて、髭もきっちり剃られているのですね。びっくりです。人は老いてもここまで変われるものなのでしょうか? 過去に一度転倒して股関節をやったと言われていましたが、普通に歩く分にはまったく問題もありません。

話し始めると、すぐに今までの時間が縮まりますよね。びっくりです。Kさんには悪いですが、これが突然訪問の良さですね。

帰り間際に、家に寄って行けと言われ、一緒に私はロードバイクを押しながら10分ほど歩いたのですが、家に着くと、奥様を紹介されました。Kさんは仙台に戻ってきて再婚したことは知っていましたが、お顔を見るのは初めてでした。それで、わかったことがあります。あのバンカラ風のKさんがコロナを乗り切り、禁煙し、酒量を押さえ、こんなに元気なのは、大部分、奥様の指導だと思いました。奥様の話すKさんへの口ぶりから確信しましたね。それと、私は宗教のことはよくわからないのですが、Kさんは昔からクリスチャンなのでした。それで、たまたま、今日の午前中は忙しかったのですかと言うと、「いやー、ミサに行っていたんだよ」とのことでした。

Kさんと会う前は、健康面で大丈夫かなという心配がほとんどで、こんな元気なことは想像できませんでしたね。人には、いろんな「老い方」があるものです。

 

**以下は、私の趣味の自転車のことです****

私は、54才の時から14年間、毎週1回2時間だけですが、ロードバイク(スポーツ用自転車で軽くて、前後輪を外し、畳んで袋に入れて、鉄道でも飛行機でも持って行けます。)で35キロほど走っています。母の介護をやっていても、ひとりでできるので他人の都合を考慮することもないし、健康に良いので今まで続けてこれました。コロナ以前は、千人以上が集まるロングライド大会にも出たりしましたが、コロナでそれがなくなり、その代わりに年に1~2回、母の介護の合間に、ひとりで行けるソロロングライドの旅をするようになりました。四国一周1000キロを延べ9日間、沖縄一周400キロを4日間等があります。今年は、茨城空港から仙台までの約256キロに挑戦したのです。それが、上記の話です。

<自転車に興味のある方は、以下のホームページをみてください。>

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