Royue

80キロ離れた独居の母の介護を中心に起こったこと、その後の施設入所後のことを書いています。

介護68:今陽子さんの「認知症の母が劇的回復を遂げるまで」を読んで・・えっ、「回復」って?

図書館で借りた2022年6月発行のこの本、私の世代では知らない人はいないピンキーとキラーズ今陽子さん(以下、陽子さん)の著書です。今の若い人は知らないだろうなあー。でも、まだ現役で、ミュージカルとか舞台で活躍中の由。

陽子さんは、ちょうど私と4歳違い(上)で、お母さんも私の母と4歳違い(上)です。お母さんの認知症の発症は、90才、私の母は、88才。何だか介護でも少し先を歩かれているようで、参考にと思ったのですが、在宅介護で頑張っておられますので、私とは事情が違うのです。

私の母も、前回のブログで書きましたように、2023年10月に要介護4から2になりました。そもそも認知症は進行は止めれても、この本でいう「回復」とか私の母の場合の「改善」とかあるのでしょうかね? 私の母の場合は、独居かつコロナで外へ出れず、歩かないから歩けないようになり、私以外の人との接触がほぼない在宅介護から、施設(グループホーム)介護に変わったことにより、格段に刺激が増えたことは事実です。アルツハイマー認知症は、神経細胞は再生しないと言いますが、なら、「改善」や「回復」ってあるのでしょうか? 母の場合に都合よく解釈すれば、今まで使われなかった神経細胞が、動きだしたのかもしれません。その意味では、神経細胞は死んでいなかったのでしょうかね。神経細胞が前のように使われるようになったことを「改善」と呼ぶのならそうかも知れません。

陽子さんの場合に、「劇的回復」と書いておられます。この本では、介護者である陽子さんがお母さんへの接し方を変えてみたら、「お母さんの表情や態度が変わった」ということなのかと思いますね。そのきっかけが、ピンキー時代からの元ファンの医師(吉田勝明さん)の書いた本。それがこれ(下記)。確かに介護をしていると相手の言うことを否定すること(私の場合は、「あほボケかす」)が多いですよね。ここをぐっと押さえてまず肯定的な言い方にすると、お母さんも気兼ねせずに話をすることができるということでしょうか。これでもって「回復」と呼べるのか? どうでしょうね。

この手法、何だかサラリーマン時代によく聞いたアクティブ・リスニング(積極的傾聴)のようですが。

あまり、ストーリー(線)を書くとネタバレになりますので、点の話をひとつ。

陽子さんがリフォームのために、自分の衣装を一旦外に預けるのですが、それが、何と4トントラック4台分!。私の母は、洋箪笥4棹、和箪笥1棹、1メートルほどのハンガーラックが2本です。流石に芸能人です。母のことが普通に思えましたね。

 

(蛇足)

私は、学生の時に埼玉から東京に通っていたのですが、中目黒に高校時代の友人K君の叔父さんがいて、建設業をやっておられ、大阪からそのK君が来ると、なぜかその叔父さんが、甥であるK君と私を、行きつけの中目黒のバーに数度、連れて行ってくれたことがありました。そのバーが、「ルイーズ」といってピンキーとキラーズのメンバー(多分、ルイス高野さん)がやっている店と言っておられましたね。それで今回、この本を読んでいると、陽子さんは、中学がミッションスクールで自身の英語名があり、それが「ルイーズ」と書いてあったんです。1976年から78年頃ですが、私の記憶に間違いなければ、店の名前と一致しますね。K君のあの叔父さんはもう亡くなったと聞きましたが。