Royue

80キロ離れた独居の母の介護を中心に起こったこと、その後の施設入所後のことを書いています。

介護62:ゴミ屋敷で風呂に入るおばあさんの話・・映画「いのちの停車場」では別の話だった!

 

2023年9月18日に、U-nextの「31日間お試し」で、以前このブログで書いた終末医療のいくつかのストーリーをまとめた女医の話である小説の「いのちの停車場」(原作は南杏子さんで2021年公開)の映画版を見ました。小説と映画の題は同じです。

私は小説を読んで思わず記憶に残っていたのが「ゴミ屋敷の中で一日中風呂に入るおばあさん」のことだったので、そのことをブログに書きました。これは、私が風呂好きということもあって記憶に残っていたのですが・・。そこで映画では、どんな風になっているのかなあと思い、興味があったのです。見終わると、この「ゴミ屋敷で風呂に入るおばあさん」の話が、どこにもでてこなかったのですね。私は、映画を見た後、私の記憶違いだと思い、この小説の文庫本を本棚から探して中を確認しました。原作ではタイトルが「ゴミ屋敷のオアシス」で、やはり「風呂にはいるおばあさん」の話でしたね。私の記憶違いでなくて良かった。でないと、ブログでミスリードしたことになりますもんね。

まあ編集されて映画では、ゴミ屋敷の話はあったのですが、老夫婦の話になっていましたね。まあ、どうでもいいことなのかもしれませんね。

これもどうでもよいことなのですが、私はこの映画で3点ほど違和感がありました。

まず、原作では、主人公の女医は62才の時に、大学病院から地元金沢の在宅医療に転じていたのですが、それからの数年の話なので、私と同じ60才台の人の話と思っていたのです。ところが、2021年の映画化としても、女医役の吉永小百合さんでは、少し年齢が違い過ぎるのですね。吉永さんは私も好きな女優さんのひとりですが、私よりもちょうど10才年上ですので、映画完成の時は、76才でしょう。女優ですので、それくらいは大丈夫と思うのですが、どうも実年齢を見てしまう自分の浅はかさなのでしょうね。少し、原作との違和感がありましたね。もっとも、原作を読まずにこの映画を見たら、すんなり受け入れられたのでしょうが・・・。

2番目の違和感は、映画の中で出てくるゴミ屋敷の片づけのシーン。介護関係のブログをいくつか拝見させてもらっていますが、この大変さが映画のシーンから想像できないのですね。私の母の場合はゴミ屋敷ではなく、普通なのですが、それでも大量の「ものものもの」で処分が大変なのです。映画では、どうも1日で終わる感じなのですね。

最後の違和感は、終末医療と「安楽死」がテーマなのですが、そもそも小説自体が重すぎるテーマなのに、映画化をすることで、さらに重すぎて、ラストシーンは、私程度の頭では「結局わからん」という消化不良の状態になりました。率直な感想です。

映画自体はノンフィクションでもなく「娯楽」なのでこれで良いと思いますし、主演の吉永さん以外の俳優陣が豪華(西田敏行さん、石田ゆり子さん、松阪桃李さん、広瀬すずさんと・・)ですので、私にとっても、終末医療を知る良いきっかけではあるのですが、もやもやが残りました。