Royue

80キロ離れた独居の母の介護を中心に起こったこと、その後の施設入所後のことを書いています。

介護79:「ローラーペダル」って・・母に買って持っていくが?

ローラーペダル

ローラーペダルって何?と思いましたが、ググると、「ローラー ペダル 足漕ぎ ミニ フィットネス バイク」とか、「リハビリ用ペダルローラー」とかいろいろ出てきます。写真がそうなのですが、どうも、名前がまだ定着していないのでしょうね。

実は、これ、介護77で書いたように、母の眼科通院時の動画で、なかなか椅子から立ち上がれない様子をLINEでつながっている親戚の何人かに送ったところ、こんな器具があるので、使えばどうかという意見があり、たまたまその意見をしてくれた親戚が、現役の医療関係者でもあったので、このたびネットで探して購入したのです。まあ3000円程度のものなので、ダメ元で試してみようかと思ったのです。「部屋のベッドの下に置いておいて、ベッドに座って毎日やったら、足の筋力が維持できる」というのですが・・・。そこで、私は「部屋に置くのは転倒の原因にもなるので危ないと思うし、ケアマネと相談する・・」と回答しました。

その後、ケアマネのHさんに相談したところ、「ミニサイクルですね。それはここにも1台あります。今までも何回か使っていますが、最近はあまり使っていないですね。個人持ちで部屋のベッドの下に置いて使うことについては、上のものに確認します。」とのことでした。Hさんからは、2日後に回答があり、「部屋の中で使うのは、ご本人の状況が見えないのでできないですね。外から見えるデイルームがあるんで、そこで置いて使うことはできます。」との回答でした。私からは、「すでに1台あるのなら、もう要らないですよね。」というと、Hさんは、「息子さんからというのなら、本人のためにもなりますから、いいですよ。」ということになりました。私自身は、結局、要るんかーい!と思いましたね。

ネットで注文するとすぐに届きました。家で組み立てて私自身でやってみました。まあある程度予想しましたが、値段相応ですね。足の力の負荷の調節もアナログで、何もしなければ軽いだけで、手で回す大きめのねじがあり、時計まわりに回すと重くなっていく仕組みです。大きさとしては、予想より大きくて、これは、ベッドの下には置けないサイズでした。おまけに母が座る椅子の高さも調節できないと使えず、微妙な高さですね。

まあ、一応、持っていくかと思い、2023年11月16日に、グループホームに持参しました。予め、施設に電話をして、母に2階から1階に降りてきて試してみたいと連絡していましたので、母がおぼつかな足取りで来ました。ひと通り説明して、母に近くの椅子に座らせ、この「ローラーペダル」を置いたのですが、まず、母は、座った状態で足が上がらず、自分では、とてもぺダルの中に足を入れることも無理ですね。私が介助して何とか両足をぺダルに入れたのですが、母はそもそもペダルの上下さえ理解していませんね。私は、こりゃ無理だと思いました。これをやるには、スタッフが母を椅子に座らせ、足をペダルに入れるためには、母が両足を浮かすことになるので、体が椅子から落ちないように、気を配りながら、慎重に介助しなければなりませんよね。

まあ、母がもう10才若ければできたかもしれませんが、もう完全に無理ですね。

それと私は思うのですが、私も前期高齢者ですので、何をするにも、「モチベーション、動機付け」が要りますよね。これ(ローラーペダル)をやる、やり続けるモチベーションってそもそもありますかね。せいぜいあの「あほボケかす」ばかりいう息子(私)を見返してやりたいっていうことぐらいかな!?っと思いましたね。

私としては、流石に諦めて、たまたま家にあったチョコレートのいくつかを小袋に詰めたものを持って来ていたのでそれを渡し、「部屋で食べてな」って言って別れました。

まあ、認知症の介護って試行錯誤ですので、いろいろあります。握力が落ちたので、握力を強化する10kg負荷の握る器具とか、ペットボトルの蓋を回せないために、その蓋を回すための補助具とか、首から腰までの大きなマッサージ機とか、ほぼ買っただけの器具って、枚挙に暇がないですね。また、母がデイサービスに週3日行っていた頃、母に「歩数計を見たいから、施設内では、ガラケーをポケットに入れておいてね」といっても、「そんなことやってるのは、誰もおれへん・・」と言って、最後まで、こちらの意図もわからず、デイサービスでどの程度歩いたのかは分かりませんでした。

まあ、机上でいろいろ考えて、やってみて、やらせてみても、こんなもんですね。でも、諦めずにやり続けるしかないのです。あほな息子がなんかやっとるなって思ってくれるだけでもいいのです。

ローラーペダルをする母