Royue

80キロ離れた独居の母の介護を中心に起こったこと、その後の施設入所後のことを書いています。

介護99:新NISAで思うこと・・母がやっていた投資信託?

投資信託の膨大な資料

今年の1月は、新NISAが始まり、新聞にも投資信託の記事が多く出ていて喧しいですね。私は投資に関しては、メーカーに勤めていたので、よく知っているメーカー株と配当利回りの高い良く知っている大きな商社株のみを少しだけ保有していましたし、今も基本は同じです。どうも投資信託、ファンドというと生産活動や「物」の売買をしていなくて、お金、「資本」のやり取りだけをしている人達が主役で、メーカーであったりその現場の人たちがどんなことをしているかを、ほぼ知らない人達がする仕事のイメージがあって好感がもてないのですね。

2017年2月9日に、母の持っていたある生命保険の満期保険金が、「とある」銀行口座(X銀行とします。)に入金されたのですが、そのほぼ9割が翌日に、そのX銀行が扱っている投信信託になっていました。(まあ、させられていたのですが。)

私は、その保険については、30年以上前に私が手続きをしたので、その存在は当然知っていましたが、満期日までは覚えていなかったのでした。母は、満期のことを敢えて私に一切言わずにいたのです。

私は2018年の年末に、たまたま母に「お金は大丈夫なん?」と聞いたのがきっかけで、その事実を知りました。母は、その投資信託のことに加え、「なんか知らんけど税務署から所得税が〇〇万円きてるねん。でもX銀行の人に任せてあるから大丈夫。」と言ったのでした。母はこの所得税のことが気になっていたのでしょうね、それで私に言う気になったのでしょう。

翌、2019年の年初に、私は母からすべての投資情報の資料を出すように言い、初めてその実態を知ったのです。その頃は、日経平均が2万円、NYダウが23000くらいの時でしたが、投資信託の評価が、〇〇〇万円にもなっていたのでした。私は、あわてて2019年2月12日に、母と女房と3人でX銀行に行き、その場で全額を解約しました。

その時に役にたったホームページが残っていました。老親がやはり投資信託をしていて解約した事例がその当時から結構あったのですね。当時は「ガラパゴス投信」と言ってましたね。母も月々受け取れるということで、すなわち「身を切っていくタイプ!」の銘柄を多く選んでいました。このホームページとほぼ同じ経過を辿りました。

www.makotonosuke.com

その後、母の所得税については、満期保険金にかかる一時所得の申告が必要なのに、母は「X銀行に任せてあるから大丈夫や。」というばかりで、X銀行には言ったのでしょうが、X銀行は何ら助言もせずということがわかりました。おまけに滞納による重加算税の納付督促でした。最も母もその当時は、認知症の手前の段階だったと思いますので、どうしようもないのですがね。

その後、私はX銀行に対しての怒りが収まらず、全銀協の「斡旋」を行い、まあ約半年間いろいろとありましたが、2019年の8月に和解したのです。守秘義務があり、和解内容や詳細は言えませんが・・。その時に私が作った陳述書や資料が上の写真。

投資銘柄については、リート、国債、豪州やブラジルやオセアニアのインフラ等のファンド、USや欧州のハイイールド債権、ファンドラップ、日経225、IT関連と何でもござれで、書面があったものだけで計19銘柄で、売却時は6銘柄なのですが、要は頻繁に銘柄を替えており、膨大な売買手数料3.14%を毎回支払い、さらに信託報酬も支払っていましたね。今のようなネットも普及しておらず対面営業で手数料も高く、もちろん母は、投資信託の何たるやは全く理解していませんが、ただ「生活費が月々入るのがいい」とだけX銀行に言っていたようですね。勧める方の良心の呵責ってないのかと思いました。

まあ、そんな訳で、私は投資信託が嫌いなのですが、新NISAの話を女房がしたので、YAHOOの私の持ち株の「ポートフォリオ」を久しぶりに見たのですが、たまたま操作を間違え、以前に母の持っていた投資信託ポートフォリオが出てきたのです。YAHOOのポートフォリオってひとりで何種類も作れるんですね。初めて知りました。それで見てみると当時解約した銘柄がそのまま残っていて、今の価格の合計評価額がでていたのですが、これはもしもあの時に解約しなければ、どのくらいになっていたかという評価額なのです。母の場合は頻繁に銘柄を入れ替えしていましたし、まああり得ませんが、そのまま持ち続けていたらという仮定の額なのです。母の保有していたファンドは、インデックスファンドが多かったので、日経平均が当時2万円から今は3.6万円、ダウが当時22000から今は38000ですから、当然プラスに転じて当たり前なので評価益にはそんなには驚きません。まあ1.8倍になって普通なのですね。この1.8倍という基準でみると、ほとんどがそれを大幅に下回るか、未だに絶対額で評価損のファンドもありました。

でも、1銘柄だけ2倍以上になっている銘柄があってびっくりしましたね。そこで、私は投資信託はきらいなのですが、この銘柄も何かの縁なのかと思って、最少金額をNISA成長株投資にしときました。まあ、投資したことを忘れるようにするか、母の失敗の中の唯一の成功ファンドがその後どうなっていくのかを見たくて「宝くじ」みたいに思っていますね・・・。